複数音トーンジェネレーターとは?
複数の純音(サイン波など)を同時に鳴らし、それぞれを独立してコントロールできるツールです。単一の音ではスピーカーが特定周波数を再生できるか調べる程度ですが、2つ以上の音を重ねることで、周波数どうしが干渉したときの現象を観察できます。
各チャンネルは独立したオシレーター(発振器)として機能します。1つの音高を変更しても、他のチャンネルには影響しません。また、ミックス出力にはリミッターが配置されているため、チャンネル数を増やしても音が歪みにくく安心です。
「うなり」とは何か、なぜ重要なのか?
例えば 440 Hz と 444 Hz を同時に鳴らすと、2つの別の音ではなく、1秒間に4回うねる(強弱を繰り返す)ひとつの音が聴こえます。この周期的な音量の変化が「うなり」であり、その回数は2つの周波数の差に等しくなります。
耳を使った楽器のチューニングはこの仕組みを利用しています。基準音に楽器の音を近づけていくと、うなりの周期が徐々に遅くなり、完全に一致するとうなりが消えます。これは単に2つのピッチを聞き比べるよりもはるかに高精度です。そのため本ツールでは、2つの音の周波数が40 Hz以内になると自動的にうなり周波数を表示します。
活用例・おすすめの実験
- うなりを利用したチューニング 1つのチャンネルを目指す音高に設定し、それに合わせて楽器を鳴らします。音の「うなり」が徐々に遅くなり、最終的に消えるように調整します。
- 音程(インターバル)の聴き比べ 220 Hz と 440 Hz でオクターブ、440 Hz と 660 Hz で完全5度を試してみましょう。シンプルな整数比の和音は安定して調和し、複雑な比率は不協和音として緊張感を生みます。
- 和音(コード)の作成 440 Hz、554.37 Hz、659.26 Hz を同時に鳴らすと、サイン波だけで綺麗な Aメジャーコード(ラ・ド♯・ミ)が再現されます。
- 相互変調歪みのテスト スピーカーから大音量で2つの音を鳴らします。元の2音以外のピッチが聞こえる場合、スピーカーやアンプで相互変調歪みが発生しています。
- 3ウェイ・スピーカーの動作確認 60 Hz、1000 Hz、8000 Hz を別々のチャンネルに設定し、ウーファー、ミッドレンジ、ツイーターがそれぞれ正常に発音しているか点検できます。
- 左右に定位を振り分ける 一方の音を左、もう一方の音を右にパン(定位)することで、部屋の音響特性や左右の聞こえ方の違いを確認できます。
チャンネルを増やすと音量が下がるのはなぜ?
最大レベルの音を8個同時に流すと波形が飽和(クリッピング)してしまうためです。本ツールでは、再生中のチャンネル間でヘッドルーム(余裕幅)を分配し、全体の出力が安全な範囲に収まるよう自動調整しています。各チャンネルの音量スライダーは音同士のバランス調整として機能します。
全体の音が小さく感じる場合は、各チャンネルを100%に上げるのではなく、お使いの端末のマスター音量を上げてください。そうすることでクリアな音質を維持できます。